京都で新社会人として働き始める方や、結婚を機に新生活をスタートさせるカップルの皆さんは、春に向けて住まい探しを始める時期ではないでしょうか。
観光地として人気の高い京都では、賃貸物件の家賃相場が高めなうえ、二人暮らしに適した物件がなかなか見つからないという声をよく耳にします。特に「東山で二人暮らしがしたいけれど、観光客が多くて生活に支障が出ないか心配」「京都の賃貸物件は古い建物が多いと聞くけれど、東山エリアで快適に暮らせる物件はあるのかしら」といった不安を抱える方も多いようです。
このような悩みを解決するためには、東山エリアの物件事情に詳しい不動産会社へ相談することをおすすめします。不動産会社では、地域の特性や物件情報はもちろん、実際に二人暮らしをしている方々の声も把握しているため、より具体的なアドバイスを得ることができます。
この記事では、東山エリアでの二人暮らしに関する基本的な情報や物件探しのポイントを詳しく解説していきます。家賃相場や間取りの特徴、生活のしやすさ、観光地ならではの注意点など、不動産会社への相談時に役立つ情報をまとめました。京都の東山エリアで理想の二人暮らしを実現するための参考にしてください。
東山エリアの二人暮らし物件の特徴と家賃相場
東山エリアは、古都の風情と観光地としての魅力を兼ね備えた人気の住宅地です。二人暮らしの物件は、築年数の古い町家から最新の設備を備えたマンションまで幅広い選択肢があり、家賃相場は1LDKで7万円～12万円程度となっています。
地域によって物件の特徴は大きく異なり、清水寺や祇園に近いエリアは観光客の往来が多い反面、八坂神社の北側や東大路通より東側は比較的閑静な住環境が広がっています。物件探しの際は、通勤通学のアクセスと生活環境のバランスを考慮しながら、エリアを絞り込んでいくことが大切でしょう。
東山の賃貸物件タイプと間取り別の家賃相場
東山エリアの賃貸物件は、主にマンション・アパート・町家の3タイプに分類されます。二人暮らしに適した物件の家賃相場は、立地や築年数によって大きく変動します。
マンションタイプは、東大路通沿いを中心に比較的新しい物件が多く見られます。1LDKの場合、築10年以内で9万円～12万円、築20年以上で7万円～9万円程度となっています。オートロックや宅配ボックスなどの設備が充実しており、共用部分の管理も行き届いているため、セキュリティ面で安心感があります。
アパートタイプは、路地に入った場所に多く点在しています。1DKや1LDKの物件では、築10年以内で7万円～9万円、築20年以上で5万円～7万円が中心です。間取りの特徴として、リビングと寝室が独立している1LDKよりも、広めの1DKタイプが充実しているのが特徴的です。
町家タイプは、祇園や高台寺周辺に多く残っており、京都らしい暮らしを楽しめる物件です。1階と2階を合わせて40平米以上の広さがある物件が中心で、家賃は8万円～15万円と幅広く設定されています。趣のある京町家の雰囲気を楽しめる反面、防音性や断熱性には課題がある場合もあります。
| 物件タイプ | 築10年以内 | 築20年以上 |
|---|---|---|
| マンション1LDK | 9～12万円 | 7～9万円 |
| アパート1DK/1LDK | 7～9万円 | 5～7万円 |
| 町家 | 10～15万円 | 8～12万円 |
二人暮らしに適した物件を選ぶ際は、日当たりや収納スペースにも注目が必要です。東山は坂や細い路地が多いため、建物の配置によって日照条件が大きく異なることがあります。また、京都特有の湿気対策として、除湿機や換気システムが備わっている物件を選ぶことをおすすめいたします。
二人暮らしにおすすめの物件エリア
東山エリアで二人暮らしにおすすめの物件エリアは、それぞれの地域特性によって大きく4つに分けられます。
東大路通沿線エリアは、地下鉄東西線の駅が複数あり、交通アクセスに優れた立地です。特に東山駅周辺には、新築や築浅のマンションが充実しており、二人暮らしに適した1LDKタイプの物件が見つかりやすい傾向にあります。通勤通学の利便性を重視するカップルには、最もおすすめのエリアといえるでしょう。
八坂神社の北側エリアは、観光地の喧騒から少し離れた閑静な住宅街が広がっています。スーパーマーケットや小規模な商店が点在し、日常の買い物にも便利な環境です。古い町家を改装した趣のある物件も多く、京都らしい暮らしを楽しみたい方に人気のエリアとなっています。
清水寺周辺エリアは、高台に位置し、京都市内を一望できる眺望が魅力です。観光客の往来は多いものの、路地に入れば静かな住環境が広がっています。マンションよりもアパートタイプの物件が多く、比較的リーズナブルな家賃で二人暮らしを始められる可能性があります。
祇園エリアは、伝統的な町並みと現代的な利便性が調和した地域です。飲食店や商業施設が近く、夜遅くまで活気のある街並みが特徴的です。セキュリティ面が充実した新築マンションから、風情ある町家まで、多様な物件タイプから選択できます。
それぞれのエリアには独自の魅力がありますが、生活スタイルや予算に合わせて選ぶことが重要です。また、観光シーズンの混雑具合や、近隣の騒音状況なども、物件選びの際の重要な判断材料となるでしょう。
東山で二人暮らしを始める際の暮らしやすさポイント
二人暮らしの生活環境として、東山エリアは伝統的な町並みと現代的な利便性が調和した魅力的な地域です。地下鉄東西線や京阪本線が通っているため、京都市内の主要エリアへのアクセスが便利で、通勤・通学の負担も少なくて済みます。また、清水寺や祇園などの観光名所に近い一方で、スーパーマーケットやドラッグストア、医療機関といった生活に欠かせない施設も充実しており、日常生活を快適に送ることができるでしょう。
通勤・通学のアクセス便利度
京都・東山エリアは、地下鉄東西線と京阪本線という2つの主要路線が利用できる交通至便な立地です。特に京都市内中心部へのアクセスの良さは、二人暮らしをする上で大きな魅力となっています。
地下鉄東西線の東山駅からは、京都市役所のある市役所前駅まで約10分、京都駅まで約7分で到着できます。また京阪本線の清水五条駅からは、四条河原町まで約5分、京都市内のオフィス街がある三条駅まで約7分という好アクセスです。
具体的な通勤時間の目安をご紹介します。
- 東山駅から京都駅方面：地下鉄で7分、徒歩10分を含め約20分
- 清水五条駅から四条河原町方面：京阪本線で5分、徒歩8分を含め約15分
- 東山駅から京都市役所方面：地下鉄で10分、徒歩7分を含め約20分
特筆すべきは、朝の通勤ラッシュ時でも、観光客の多い東山エリアとは逆方向への移動となるため、比較的スムーズに通勤できる点です。
学生の方にとっても、京都大学や同志社大学、立命館大学といった主要大学へのアクセスが良好です。例えば京都大学までは東山駅から地下鉄と徒歩を合わせて約25分、同志社大学今出川キャンパスまでは京阪本線と徒歩で約20分で到着できます。
さらに、通勤・通学時の待ち時間を考慮しても、地下鉄と京阪本線は朝夕のラッシュ時は2～3分間隔で運行されているため、時間に余裕を持った行動が可能です。
雨の日でも地下道や商店街のアーケードを活用することで、駅までほぼ濡れずに移動できるルートも確保できます。東山での二人暮らしは、交通アクセスの面で非常に暮らしやすい環境が整っているといえるでしょう。
買い物施設や生活インフラの充実度
東山エリアでの二人暮らしにおいて、日常生活の利便性は非常に高く評価できます。スーパーマーケットや商店街が充実しており、毎日の買い物に困ることはありません。
特に東大路通沿いには大型スーパーが複数出店しており、夜遅くまで営業しているため仕事帰りの買い物にも便利です。また、商店街には鮮魚店や八百屋、精肉店といった専門店が軒を連ね、新鮮な食材を手に入れることができます。
コンビニエンスストアは観光客向けの立地が多いものの、住宅地にも徒歩圏内で1～2軒はあり、深夜や緊急時の買い物にも対応できる環境が整っています。
医療機関も充実しており、内科や歯科などの一般診療所から総合病院まで、様々な医療サービスを受けることが可能です。特に京都第一赤十字病院が近いことは、緊急時の安心感につながります。
生活インフラ面では、古い町並みながらも現代的な設備は整っています。光回線などのインターネット環境も問題なく利用でき、在宅ワークにも対応できる通信環境が整備されています。
公共施設も充実しており、図書館や体育館、文化センターなどの施設が利用可能です。また、東山区役所も近いため、住民票の取得や各種手続きも便利に行えます。
生活環境面での特筆すべき点として、古くからの地域コミュニティが残っており、町内会や地域の祭事を通じて近所付き合いを深められることも魅力です。
ただし、観光シーズンには人通りが多くなるため、スーパーやドラッグストアが混雑することもあります。そのため、観光客の少ない早朝や夕方以降を狙って買い物に行くなど、観光地ならではの工夫が必要となるでしょう。
東山エリアの物件探しで気をつけるポイント
東山エリアで快適な二人暮らしを実現するためには、観光地ならではの特徴を理解したうえで物件選びを進めることが大切です。特に清水寺や高台寺などの観光名所に近い地域では、観光客の往来や騒音が気になる場合もありますので、物件の立地と生活動線を慎重に検討しましょう。
二人暮らしの物件を内見する際は、間取りや収納スペースはもちろん、築年数や防音性能、日当たりなどの住環境もしっかりとチェックすることをおすすめします。また旧市街地ならではの道幅の狭さや、伝統的な町家を改装した物件特有の特徴についても、事前に確認しておくと安心です。
観光地ならではの注意点
東山エリアは観光地として非常に人気が高く、その特性を理解して物件を選ぶことが快適な二人暮らしの実現につながります。
観光客の多さは、生活面でいくつかの課題を生み出す可能性があります。特に清水寺や祇園周辺では、観光シーズンになると人通りが急激に増加し、騒音や通行の不便さを感じることもあるでしょう。
具体的な注意点として、以下の3つが挙げられます。
- 観光客の写真撮影による住居のプライバシー侵害
- 早朝や夜間の観光バスによる騒音
- 繁忙期における近隣商業施設の混雑
特に春の桜シーズンや秋の紅葉シーズンは観光客が集中します。そのため、物件選びの際は季節による人出の変化も考慮に入れる必要があります。
また、観光地特有の商業施設が多いエリアでは、日用品の買い物が不便になる可能性もあるため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアまでの距離を確認しておきましょう。
東山での二人暮らしを快適に過ごすためには、観光客の動線から少し外れた場所に位置する物件を選ぶことをおすすめします。具体的には、東大路通より東側のエリアや、主要な観光スポットから1本路地に入った場所などが候補として考えられます。
このような観光地特有の環境を十分に理解したうえで物件を選ぶことで、京都らしい風情を楽しみながら、落ち着いた二人暮らしを実現することができます。
物件内見時のチェックリスト
物件内見時には、二人暮らしの快適さを左右する重要なポイントを見落とさないよう、しっかりとチェックすることが大切です。
建物の基本性能として、防音性と断熱性は特に注目すべきポイントとなります。東山エリアは歴史的な町並みが多く残る地域のため、古い建物を改装した物件も少なくありません。壁や窓の遮音性を確認し、上下階や隣室からの生活音が気にならないかどうかをチェックしてみましょう。
間取りについては、二人が快適に過ごせるスペース配分になっているかを確認します。特に収納スペースは、二人分の荷物を余裕を持って収納できる容量が必要です。クローゼットや押入れの大きさだけでなく、キッチン周りの収納や洗面所の棚なども具体的にイメージしながら見ていきましょう。
住環境面では、日当たりと通風の確認が欠かせません。東山は坂や細い路地が多いエリアのため、建物の位置関係によって日照条件が大きく異なることがあります。内見時は以下の項目を重点的にチェックしてみましょう。
- 窓の向きと日当たり（特に冬場の日照時間）
- 通風経路（風通しの良さ）
- 共用スペースの清掃状態と管理体制
- 浴室や洗面所の水回り設備の状態
- ガスコンロやエアコンなどの設備仕様
また設備面では、京都の夏の蒸し暑さや冬の寒さに対応できるかどうかも重要なポイントです。特に湿気対策として、除湿機や24時間換気システムの有無を確認することをおすすめします。
さらに生活動線として、スーパーマーケットやコンビニエンスストアまでの距離、最寄り駅までのアクセスなども実際に歩いて確認するとよいでしょう。観光地である東山エリアでは、観光客の多い時間帯を避けて通勤・通学できるルートがあるかも検討しておくことが大切です。
なお、荷物の搬入経路についても確認が必要です。東山エリアは路地が狭いため、大きな家具の搬入が困難な場合もあります。引っ越し時の搬入経路や、エレベーターの有無なども事前に把握しておきましょう。
まとめ
京都の東山エリアで二人暮らしを始めるにあたり、重要なポイントを詳しく見てきました。
東山は、趣のある京都らしい街並みと現代的な生活の便利さが調和したエリアだと言えます。賃貸物件を探す際は、1LDKから2DKの間取りが主流で、家賃相場は7万円から12万円程度となっています。
二人暮らしの生活面では、京阪電車や地下鉄の利用で通勤・通学に便利な立地であることが魅力です。スーパーマーケットやコンビニエンスストアも充実しており、日々の買い物にも不自由しない環境が整っているでしょう。
ただし、観光地ならではの注意点もあります。観光シーズンの混雑や、古い建物特有の設備面での不安などは、物件選びの際にしっかりと確認することをおすすめします。内見時には、収納スペースや防音性、日当たりなども入念にチェックしましょう。
不動産会社への相談時には、これらの情報を踏まえたうえで、ご自身の希望する生活スタイルや予算についても具体的に伝えてみてください。東山エリアには、歴史ある街並みの中で快適な二人暮らしを実現できる物件が見つかるはずです。
